Report012 - 花街関係者取り調べ
■■■大使館襲撃事件において、救出された遊女へのインタビュー。
対象は花街による変容施術を受け入れた半妖。源氏名は「藍子」、本名は「喪之藍子」であると名乗っている。
[録音開始]
藍子:……普通のお嬢様連中にとっちゃ、あそこ(花街)は地獄だったかもしれないねぇ。
Hachi:あなたにとっては違った?
藍子:そりゃそうさ。あんたらは私達を救った英雄様気取りでいるんだろうけど……。
藍子:普通のお嬢様連中には帰るところがある……最悪でも“普通の売春”で喰ってける。
藍子:だがあたしらみたいなのはどうだい? どうするつもりだい? 財団とやらに入れるのかい? それとも処分するのかい?
藍子:確かに花街はロクでもない場所だった。地獄だったかもしれない。
藍子:でもね……花街はあたしらにとっちゃ帰る場所だったし、あたしらみたいなのにまっとう……ってのはあんたには通じなさそうだけど、それでもきっちり働いて喰ってける仕事をくれた。
Hachi:……でも貴方の目は……もともとそうではなかったですよね。
藍子:そうだよっ! あたしの両目は糞野郎の[暴力組員幹部名]に[非公開]された! 人間の……娑婆の仕事方がよっぽど酷かったし怖かったよ!
藍子:あんたらからしたら、あたしらみたいな半妖を生み出すってのが許せないのかもしれない。でもね。花街は女を絶対に傷つけたりしないし、客にもそんなことはさせないんだよ。絶対にね!!
Hachi:[暴力組員幹部名]は■■月に失踪されていますが。
藍子:あたしに酷いことするために客として来たんだよ。一つ目のあたしをさんざんあざ笑って、わたしを何度も殴った……蹴った……そしたら。
Hachi:そしたら?
藍子:マネージャーが兎子ちゃんを連れてきてくれて、兎子ちゃんがあいつの首をスポンって引っこ抜いてくれたのさ。
藍子:[嗚咽]兎子……とってもいい娘だったのに……。
藍子:おまえんとこのクソったれ鬼女が兎子ちゃんを[激しい罵倒]
[録音終了]
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CREDIT
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