Report008 - 神隠しの山
■■市少女連続行方不明事件。少女たちがその姿を最後に目撃された地点が、 古くから神隠しの山とされている■■山周辺であり、妖異の目撃情報もあったことから、帝国妖異対策局は警視庁と連携して調査に入った。
局長が家出少女を装い、囮捜査を始めてから2時間後、 背後から近づいてきたワゴン車によって拉致され■■山中部の廃寺へ監禁される。監禁から40分後、局長は自身で監禁場所から脱出、その5分後にはSATが廃寺を急襲し拉致犯4人を拘束した。また脱出する途中で局長は寺の地下に古い井戸を発見している。井戸の周りには複数の女性のものと思われる服や持ち物が乱雑に捨てられていた。不破寺局員がSAT隊員3名と井戸の中に入って調査したところ、底部に抜け穴を発見、そこには[非公開]とグールの痕跡が残されていた。
局長:なるほど。自分たちが乱暴した後、グールに……。
[ 局長がSATに連行される4人に突然歩み寄る ]
[ (地下で見つけた)ナタを握りしめている局長に危険を感じたSATの隊員が行く手を防ぐ ]
局長:Hachi!
[ HachiがSAT隊員を押しのけて、連行中の4人の最後尾にいた男を引き摺り倒す ]
SAT隊長:何を……!?
[ 局長が倒れた男の股下(の地面)にナタを叩きつける ]
局長:貴様……。
[ 地面に染みが広がっていく ]
局長:我々は妖異を殺す、消す、滅する……。
局長:その妖異が一刻も早く地獄へ返してくれと懇願するまで徹底的に痛めつけた上でだ。
[ 4人全員を睨む。 ]
局長:妖異と手を組んで誰かを害した者……それも妖異だ。
局長:もはや我々にとってお前たちは妖異に過ぎない。
SAT隊長:……もういいか?
[ 画像は、ナタを引き抜いた局長と、男を押さえていた手を離したHachi ]
SAT隊長:連れていけ!
補遺:
後日、グール1の痕跡を辿って3体を発見。無害化に成功している。
Footnotes
1.グールは動物の屍骸を喰らう妖異で食屍鬼とも呼ばれている。恐ろしい力を持っているものの、基本的には臆病な性質で人を避ける傾向があり、生きている人間を襲うことは殆どない。
2.この事件の後、4人は未成年だったこともあって最大でも数年の懲役刑に服しただけで、その後名前を変えて社会に戻されている。後年、主犯格の男は妖異を悪用する反社会的集団の弁護士となり、他の三人は再度類似の事件を起こして服役。