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資料001 - 残された手紙

注)本文章は、2005年10月に失踪した公安調査員■■ ■■が残した報告書の抜粋になります。同氏の行方は現在も分かっていません。

私がヘイゼル・ヒードの手紙を発見したのは、帝国慶応義塾大学から依頼された、《すべての魔物が息を潜めて歩むハイパーボリア》についての調査を進めていたときのことだった。

彼は1933年7月2日に失踪している。世間的には順風満帆の人生を送っていた著名人の失踪は、当時のマスコミにも大きく取り上げられて世間の耳目をしばらくの間集めた。

今回の調査に彼の名前が何度も上がってきているのを不思議に思った私は、様々な伝手を使って彼に関する情報を集めていた。その結果、今回の依頼のキーアイテムになりそうなもの、彼が《友人に当てた手紙》を見つけることができた。

以下にその内容を記す。一応、プライバシーに配慮して一部は伏字にしておく。


親愛なる■■■へ

僕が君にこの手紙を託すのは、僕たちが生涯をかけて研究することを誓い合ったかの《暗黒の快楽を授ける闇の主たる イタカ》について核心的な部分に触れた書物を発見することができたからだ。

先月、《米国立公文書記録管理局》にいつものように調べものに出向いたときのことだ。そこのスタッフとはずいぶん懇意にしてもらっていて、時折とても価値のある話を聞かせてもらえることがある。今回がまさにそうだったよ。

そのスタッフは以前から《悪の主たる古きものども》の存在を信じいて、それに関する様々な伝説や研究についての図書を読み漁っていたそうだ。僕が何気なくスタッフに例の旧支配者の名前を出したら、目をひん剥かんばかりに喰いついてきて、色々な話を聞かせてくれた。それが例の魔導書《深淵に潜みたるナコト写本》のことだったんだ。

スタッフの話によると、その魔導書を入手する方法を《ミスカトニック大学》にいる■■■という人物が知っているという噂があるらしいんだ。

僕はこれから直接■■■と会って、魔導書を譲ってもらえないか交渉してみようと思う。少なくとも閲覧の許可だけでも取りたいものだ。

というわけで、僕はしばらく旅に出ることになる。きっと素晴らしい結果を報告することができると信じている。まぁ、楽しみにに待っていてくれ。

心よりの友情を込めて [本人のサイン] [日付]


この手紙が書かれた日付が、彼の失踪時期と重なることから、おそらく彼は■■■に会いに行ったことは間違いないだろう。そして行程のどこかで謎の失踪を遂げたということになる。

この手紙に書かれている魔導書の名前は、今回の依頼についての調査を進めていく中で何度も目にしている。彼とこの魔導書を調べていく中できっと調査の核心部分に近づくことができるに違いない。私は、この手紙に記されている■■■を訪ねてみようと思う。

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  • 最終更新: 2019/08/18 21:36
  • by tytman